花粉症の季節ですね
なんか春っぽいイメージの絵を描いてみました。
最近CLIP STUDIOというペイントソフトでいろんなツールを使って遊ぶのにはまっています。
キャラクターとか人物を線画で上手く描けるようになったらかっこいいなとは思うんですが、今はスプレーとか水彩で模様を描くのに夢中です。
時間を忘れます。気づくとたいてい変なものが出来上がってます。
で、この絵の黄色や白のつぶつぶなんですが……スギ花粉にしか見えない。
そういうつもりでは描いてなかったけど、一度花粉に見えると思い始めたらもうそうとしか思えない。もとは菜の花とかたんぽぽのイメージだったと思うんですが。
自分で描いたくせに鼻がムズムズしてきます。
コロナウィルスのせいで、今年はマスク難民の花粉症の人がたくさんいそうです。私はそこまで重症ではないので薬を飲んでいれば大丈夫ですが、そうでない人はお気の毒です。
そんなわけで今回はこちらの本を参考に、花粉にまつわる話をしてみます。
ステファノ・マングーゾ、アレッサンドラ・ヴィオラ共著
『植物は〈知性〉をもっている:20の感覚で試行する生命システム』(2015)久保耕司訳、NHK出版
植物はいろいろな方法で花粉をべつの花のめしべまで運びます。風、鳥、虫に運んでもらうものもいれば、コウモリ、爬虫類、有袋類、さらには霊長目を利用するものまでいます。
このうち、風を利用する「風媒」が花粉症の原因になります。
風媒のいいところは、配達屋となる動物を呼んだり、かかわり合いになる面倒がないところです。たとえば、ミツバチのために蜜を用意したり、鳥に果実をプレゼントしたり、雄バチをおびきよせるために雌バチそっくりに模倣したり、 ショウジョウバエを花の中にひと晩中監禁したり、といった手間がありません。
その反面、どこに花粉が飛んでいくかわからないので、たくさんの花を咲かせ、信じられないほど大量の花粉を飛ばします。(やめて~)
この方法はエネルギーの観点からいえば効率が悪く、おもに裸子植物のような古い植物種にみられるそうです。スギとかヒノキとか、花粉症でおなじみのやつですね。
彼らも別にいじわるしているわけではなく、子孫を残すために一生懸命なのだと思えば、われわれの憎しみもほんの少し緩和されるのではないかと思い……いやぁ、どうでしょうね……
もちろんこの本の主題は、花粉症の原因を究明することではありません。
タイトルのとおり、植物には〈知性〉があるというのがテーマです。
ここでいう「知性」とは、生きるうえでふりかかってくる問題を解決する能力をさします。
植物というのは、雨に打たれても虫に食われても、たとえ根本からぽっきり折られても、悲鳴をあげて逃げ出したりしません。(たぶん)
でも実は、私たちには理解できない「言葉」をたくさんしゃべっているのです!
植物の「言葉」は空気中に放出される化合物です。においの微粒子によって、周囲の環境から情報を得たり、植物どうしや昆虫どうしのコミュニケーションをはかったりしています。「敵が現れた!」とか「今日は具合が悪い」とか、いろんなメッセージを発しているのです。種類が異なる植物であっても同一の言葉を使っているのがおもしろいところです。
なお、このメッセージの内容が解明されているのは、植物が発する揮発性化合物の種類を考えればごくわずかだそうです。
あなたの身近にある植物たちも、
「ここ日当たり悪いなあ」
「最近細胞壁にハリがないのよ。もっとお水ちょうだい!」
「……あれ、シャンプー変えた?」
なんてしゃべっているかもしれないと思うと、楽しいですね。